Oldest koala in captivity with official certificates

(写真提供:淡路ファームパーク イングランドの丘)

兵庫県あわじ市の「淡路ファームパーク イングランドの丘」に住んでいるコアラの「みどり」が、ギネス世界記録「史上最高齢の飼育されたコアラ|oldest koala in captivity ever」、「存命中の最高齢の飼育されたコアラ|oldest living koala in captivity」に認定されました。

みどりちゃんの年齢は24歳で、コアラの平均寿命(15~16歳)を大きく上回ります。さらに担当者によると、この年齢になっても自力で止まり木に登ったり食事ができたりすること、一般公開ができることは極めてまれなことだそうです。

Midori looking up

淡路ファームパーク イングランドの丘所長の田原和彦さんは、みどりちゃんが元気でいられるのは、多くの人たちのおかげだと言います。

新鮮なユーカリを届けてくださるユーカリ生産者の方々等、たくさんの方々のサポートや応援があるからだと思っています。

みどりちゃんは1997年2月1日に西オーストラリア州生まれ。2003年に、同州と姉妹都市提携を結んでいる兵庫県に寄贈されました。

ユーカリを食べるみどりちゃん

みどりちゃんの典型的な1日は、他のコアラと同じように、眠っては食べ眠っては食べを繰り返し、一日の大半を眠って過ごしています。食事や排せつの際に、飼育員が補助するときもあるそうです。飼育員によると、みどりちゃんの特徴的な癖は、止まり木に登った直後に頭をぶるぶるっと振り満足げな表情をとることなのだとか!

止まり木に登ったみどりちゃん

みどりちゃんを迎え入れた2003年当時、ここまで長生きをするとは担当者も思っていなかったそう。「(当時)みどりを含む4頭のコアラを迎え入れました。みどりはその中でも最も痩せ型で頼りない印象だったので、まさかあのみどりがここまで長生きしてくれるとは思っていなかったので驚いています。」

若いころのみどりちゃん、2005年6月撮影

繊細なコアラを守る理由もあり、淡路ファームパーク イングランドの丘では現在、コアラはガラス越しの展示となっています。そして飼育員以外のスタッフもコアラと触れ合うことはないそうです。

飼育員は爪切り、ブラッシングなどのケア、月一回の体重測定や血液検査を含む健康チェックを行っています。また、おなかの状態で食欲が落ちる場合もあるそうで、日々排せつのチェックや触診等を行い状態によってはおなどのマッサージ等様々なケアを行って、コアラのささいな体調の変化に気づけるようにしています。

爪切りをしているみどりちゃん

さらに、日本国内で南方系コアラがいるのは淡路ファームパーク イングランドの丘だけ。「国内から絶やさないよう、繁殖面でも最善を尽くしたい」と、担当者は意気込みました。

ギネス世界記録の認定を受け、田原所長は「このような名誉ある記録に認定していただき、みどりについてたくさんの方に知っていただけたこと、とてもうれしく思っています」と語りました。

眠っているみどりちゃん

みどりちゃんと一日でも長く彼女のそばにいたいと思いをはせる飼育員と、淡路ファームパーク イングランドの丘のスタッフたち。いつかみどりちゃんに会いにいこうと思っている人たちに向けて、田原所長はこう語りました。

展示できていることが奇跡のようなことですので、是非今のような元気なみどりに会いに来てやってください。