111歳のジョン・アルフレッド・ティニスウッドさんが、ギネス世界記録「存命中最高齢の男性|oldest living man」に認定されました。
前記録は、先日お亡くなりになった、ベネズエラのフアン・ビセンテ・ペレズさんが保持していました。
ジョンさんは1912年8月26日にリバプールで生まれました。その年はタイタニック号が沈没した年でした。
現在はサウスポートのケアホームで暮らしていて、スタッフによるとジョンさんはかなりのおしゃべり好きなのだとか。
ギネスワールドレコーズの公式認定員、ミーガン・ブルースは、公式認定証を片手にサウスポートへ向かいました。
ジョンさんは日常生活を普通に過ごすことができます。朝は1人でベッドから起きて、ラジオを聞いてニュースをチェック。家計簿も自身で管理しています。
自身の年齢について「単なる運」とジョンさんは語ります。
「人は長く生きることもあれば短くこともある。私たちには何もできないですよ」
金曜日に欠かせないのはフィッシュアンドチップス。それ以外に、食生活で気を付けていることはないと言います。
「みんなと一緒で、配られた食事をいただいています。特別な食事をしているわけではありません」
喫煙も飲酒もしないというジョンさん。彼によると、何ごともやりすぎはいけないと言います。
「飲みすぎたり食べすぎたり歩きすぎたり……。何でもやりすぎるとどこかで苦しむことになるんです」
ジョンさんは生涯、リバプールFCのファン(クラブが立ち上がったのは、ジョンさんが生まれた20年前の1892年)。つまり、クラブがFAカップを獲得した8回全てと、リーグタイトルを獲得した19回中17回を目撃したのです。
そしてジョンさんは2つの大戦も経験してきました。第二次世界大戦が始まったとき、ジョンさんは27歳でした。視力の問題はあったものの、イギリス陸軍会計隊で事務をこなしました。会計や監査はもちろん、取り残された兵士の捜索や食料調達などのロジスティクスも担当しました。
戦後はシェルおよびBPで会計を担当。1972年に定年退職しました。
ジョンさんに、世界がどのように変わってきたかを聞くと、彼はこう答えました。
「世界はいつも変わっています。現在進行形の体験なのです。少しずつ良くなっていると思いますが、まだまだ微々たるものです。でも正しい方向に進んでいます」
ジョンさんの妻、ブロドウェンさんとは、リバプールのダンス・パーティで出会いました。1942年に挙げた結婚式は、今でもジョンさんの記憶に深く刻まれています。それから1年後、娘のスーザンさんが生まれました。ジョンさんは、ブロドウェンさんが1986年に亡くなるまでの44年間、共に過ごしました。現在、孫は4人、ひ孫は3人います。
2012年に100歳になったとき、エリザベス女王から誕生日カードをもらったことがあるそう(エリザベス女王はジョンさんの14歳年下)。
2020年にはイギリス最高齢の男性になったジョンさん。世界一になっても特に何も変わらないと言います。
そんなジョンさんへ、若者へのアドバイスはこちら。
「常に自分のベストを尽くしましょう。何かを習うときも、何かを教えるときも。全部をぶつけましょう。そうでなきゃ意味がないです」