「ビッグマック愛好家」として知られるドナルド・ゴースクさん。1999年に「人生で最も多くのビッグマックを食べた数｜most Big Mac burgers eaten in a lifetime」を達成し、その後も毎日ビッグマックを食べ続けて記録を更新し続けてきました。
そして2023年、ドナルドさんは728個のビッグマックを食べ、ギネス世界記録を再び更新しました。よって最新の記録は34,128個となりました。
ドナルドさんはアメリカ、ウィスコンシン州のフォンデュラク在住。現在70歳の元刑務官が初めてビッグマックを口にしたのは1972年5月17日でした。
「その瞬間、きっとこれから一生これを食べ続けるだろう、と言ったんだ。カートンを後部座席に投げて、そこから食べたバーガーの数を数え始めたんだよ」とドナルドさんは振り返ります。
その日から、ドナルドさんは食べたビッグマックが入っていた箱とレシートを保管するようになりました。
ドナルドさんの独特な食生活については、ギネス世界記録に初認定された1999年より前から報道されていました。実は彼がウィスコンシン州の刑務官を始めた1986年から、彼はニュースにのっていたのです。
メディアのインタビューを受けてしまうと、テレビを観た受刑者からの暴言の嵐が予想できたので、ほとんど断ってきたそう。しかし、ドナルドさんのビッグマック好きが刑務所中に知れ渡るのには、そう時間はかかりませんでした。
ビッグマックを突っ込む場所を言われた分だけ、お金をもらえていたのだったら、10年前に退職できていたと思いますね。
一方で、同僚の刑務官は、ドナルドさんの記録に協力的で、ダブルシフトがあったときに、ビッグマックを持ってきてくれる人もいたとか。
ビッグマックを食べ始めたころ、1日9個食べたこともあったドナルドさん。しかし最近では昼食に1回、夕食に1回の、合計2回が通常になっていると言います。
ドナルドさんは今まで毎日車でマクドナルドに行ってビッグマックを買っていました。しかしリタイアしてからは、週に2回まとめ買いしに行き、1個は店内で食べて、残りは老人ホームに持ち帰り、お腹が空いたときに食べるそう。
そしてドナルドさんは、ビッグマック以外にはほとんど食にしません。朝食はとらず、夜食としてアイスクリームやフルーツ・バー、ポテトチップスを食べることはあるとか。
ビッグマックにハマる前に好きだったのはロブスターだったそうですが、それを食べたのは28年以上前になってしまいました。
1973年から1981年まで、母に健康を心配されたので1日1回、ビッグマック以外のものを食べていました。しかし1981年4月1日、母は「まだあなたを殺していないのだから、もういいわよ」と言い、その条件を解いてくれました。
ドナルドさんは1984年に1度だけ、バーガーキングのワッパーを試したことがあるそうですが、ビッグマックへの忠誠心を揺るがすことはできませんでした。
ビッグマックを食べながらも健康を維持するために、単品のみでポテトは買わず、毎日10 km弱のウォーキングも欠かさないと言います。
ドナルドさんは、近所のマクドナルドでは有名人で、壁には彼の肖像画がかけられているほどです。
半世紀以上ビッグマックを食べ続けてきたにも関わらず、ドナルドさんのビッグマック愛は止まることを知りません。
「私がビッグマックを食べているのを見た人は、まるで初めて食べているみたいな顔をしていると言います」と言うドナルドさん。
「もうそろそろ死んだだろうと、多くの人は思っているかも知れませんが、記録を達成してから24年経ち、記録を保持している期間も長い方なので、嬉しい話ですよね」
