pepper x split image close up and with certificate

唐辛子『Pepper X』が、ついにギネス世界記録「最も辛い唐辛子|hottest chilli pepper」に認定されました。『Pepper X』のスコヴィル値(SHU)は、なんと2,693,000もあります。

栽培したのは、Puckerbutt Pepper Company(アメリカ)の創業者、エド・カリーさん。前記録の『キャロライナ・リーパー』(1,640,000 SHU)も、エドさんが栽培したものです。

エドさんはYouTubeシリーズ『Hot Ones』で、Pepper X のお披露目を行いました。

Pepper X のスコヴィル値は、サウスカロライナ州にあるウィンスロップ大学で計測されました。あらゆるサンプルを検査するため、計測の期間は総じて約4年におよびました。

スコヴィル値は、辛さ成分であるカプサイシンの濃度をもとに出される数字です。

pepper x with its certificate

唐辛子の辛さは種から来ていると思う人も少なくありません。しかし実際はそうではなく、種を包み込んでいるプラセンタに、辛さ成分のカプサイシンが含まれているのです。

Pepper X の外観はでこぼこしています。この形状によって、より多くのプラセンタを含有する面積が確保できているのです。

pepper x reaction

エドさんは10年以上、Pepper X を開発してきました。よりカプサイシン含有量の多い唐辛子を異種交配させてきました。

「異種交配を始めたころ、味わいが好きな唐辛子が2種類ありました。しかし私にとってはいずれも辛さが足りませんでした」と、エドさんは First We Feast の動画 で明かしました。

pepper x is the new hottest chilli in the world

異種交配はかなりの時間と労力を要します。交配後、味や特徴が安定するまで10世代ほどはかかると言われています。エドさんは毎年100の異種交配を行っており、そのうち1個か2個が、10年の開発まで持ちこたえればいい方だと言います。

pepper x on a plate

エドさんは WIRED の取材に対して「カプサイシン含有量など、適した特徴を得ることができれば、交配を続けられます。逆にうまく行かなければ、最初からやり直しです。とても時間のかかるプロセスなのです」と語りました。

そしてエドさんは、次なる記録保持者となる唐辛子を開発しています。キャロライナ・リーパーの記録を超えるまで10年。次の記録更新も10年かかってしまうのでしょうか?

pepper x certificate presentation