animate Ikebukuro Flagship Store

2024年3月1日に、アニメイト池袋本店が、ギネス世界記録「最大のアニメショップ|largest anime shop/store」に認定されました!

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地下2階から9階まである店舗のショップ面積は、なんと8,554.673 m²!これは一般的な戸建て住宅60戸分の広さです。キャラクターグッズやマンガ、Blu-ray、ゲームなどの豊富な品揃えはもちろん、催事スペースをフロア丸ごと設けた「Space Galleria」(8階)、座席数最大208席を誇る「アニメイトシアター」(地下2階)もあります。

ギネスワールドレコーズのスタッフも、審査や認定、取材などで、何度も店舗に足を運びましたが、いつも多くのお客さんでにぎわっていました。

しかし、アニメイト池袋店を初めてオープンした1983年の頃と比べると、様相は今とは大きく異なっているそう。ではアニメイトが41年の歴史を経て、どのようにしてギネス世界記録を手にしたのか。そしてその原動力とは……?アニメイトグループの創業者であり株式会社アニメイトホールディングス代表取締役会長の髙橋豊氏に話を聞いてきました。

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アニメイト池袋店のはじまり

髙橋氏が業界に入った頃、アニメ業界もアニメグッズ業界の市場規模は、現在と比べると小さかったと言う。そしてアニメグッズそのものも、今とは違ったらしいのです。

「最初の頃はおもちゃしかなかったんですよ。幼児モノのイメージでした。それが20年ほど経って、幼児のときに観ていた人たちが大人になってくるじゃないですか。するとその頃のことを思い出して、グッズが欲しくなるんですよね。オモチャではない、今の自分が持っていたいモノが」

そのようなグッズを求めるファンたちがいる中、その期待に応えるショップは少なかった。そこでアニメグッズ専門店として、アニメイト池袋店がオープンしたのです。

ファンの求めるグッズを調達するため、髙橋氏は奔走しました。

「提供スポンサーはおもちゃとか幼児向け商品しか作ってませんから、マニア層に受けるものを探していました。使い終わったセル画だったり、アニメの設定集だったり、絵コンテだったり……。アニメの制作現場など色んなところに行って集めていました」

オープンなアニメファンと店舗拡大

その後、アニメイト池袋店の認知度・人気度は上昇し、90年代には3フロアになり、2000年にはついにふたつ隣の9階建てのビルに移転し、初代「アニメイト池袋本店」ができました。さらに2012年、現在のアニメイト池袋本店の場所に移転したのです。

全都道府県出店を目標にするほどまでに拡大をし続けてきたアニメイト。その要因の1つはアニメファンの変化だったようです。

「お客さまも以前は、アニメイトはコアなアニメ・コミックファンだけのお店というイメージが強かったんじゃないかと思います。でも今はコアなファンはもちろんですが、どなたでも楽しめるデートスポットとしても使える場所になったと思っています」

買わなくても、来るだけで楽しい。そういった店づくりをしていくと、どうしても面積が足りない。そんな中、ある朗報が届きました。

「隣のビルが空くことになったんです。たまたま区役所を壊してその一帯を整備すると言う企画が豊島区の方で進んでいました。そしてアニメイトの隣の保健所も移転するということを伺い、プロポーザルに応募し、当社の考える計画を認めていただくことが出来ました。その結果保健所跡地にアニメイトを拡大・増築することができました」

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そして、店舗面積は倍以上に。しかも元のビルは地下2階まであったため、その部分は手を入れて利用し、アニメイトシアターを設置することができるようになったのです。

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「ああ、やっとこれで、お客様がただふらっと来てもいつも何かやっていて、楽しんでいただける場所ができたな。と感じました。それがとてもうれしかったですね」

ギネス世界記録挑戦

2つのビルが合体し、巨大アニメショップと化した「アニメイト池袋本店」。次なるターゲットは”世界一”でした。

ギネス世界記録に申請するアイディアは、スタッフたちからあがりました。小さい頃からギネス世界記録は特別で憧れの存在だったと言う髙橋氏も、これを全面バックアップしました。

建設図面を取り寄せ、店舗部分を明確にする作業を行いました。そして極めつけは実測作業。一級建築士、土地家屋調査士、測量士の立ち合いのもと、店舗面積が測定されました。厳密な審査を目の当たりにした担当者の1人は「しびれた」と語ったほど。

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結果 は「記録達成」。ギネス世界記録なんて「人生でかすることもない」と思っていた髙橋氏が真っ先に思い浮かべたのは、店を支え続けてくれたファンの人たちでした。

「うれしいです。心からうれしいです。創業当初のまだ今までよりはるかに少なかったアニメファンたち、そして、ときには肩身の狭い思いもしていたかもしれないアニメファンたち……。そう言った方たちに、店を育てていただきました。記録を達成したことによって、お客様も誇らしい気持ちになっていただけたら、こんなにうれしいことはないです」

世界最大アニメショップの原動力

アニメグッズ業界を代表する人物の1人である髙橋氏。そんな彼も大のアニメ好きだそう。しかしアニメグッズを広める立場であるため、自身が楽しむより、来てもらった人たちに楽しんでほしいという気持ちが勝っていると言います。

「お店に立ってお客さまを見ていると、もう入った途端にニコニコになってくれるんですよ。何だか宝箱に入ったような。この仕事やっている人間としてたまらないと言うか、うれしいことですよね。これはやめられないですよ」

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さらに髙橋氏によると、アニメは日本にとって欠かせない産業だと言います。

「海外で講演すると、まず現地の通訳の方の日本語がネイティブを超えるほどの素晴らしさなんですよ。どうしてそんなに上手のかと聞くと、アニメで勉強したと言うんです。講演を聞いている生徒たちの目もキラキラしていました。日本と日本のアニメ文化に興味津々なんです。そして皆、日本のことが好きなんです」

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「日本は石油も鉄も取れません。ですがアニメはとても大きな資源だと思うんです。この資源は、鉄とか石油と違って、これをめぐって戦争にはならないんですよ。むしろ友好が増えていくんですよ。そういう意味では、日本の素晴らしい資源だと思いますし、その一端に携われるということはとてもうれしいことだなと思います」

友好を深めるきっかけともなり得るアニメ。そのきっかけの場づくりを提供し続けたいと、髙橋氏は言います。

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「アニメイト池袋本店は、”さすがギネス世界記録に載るだけある”というご満足いただける店だと思います。しかし、まだまだ進歩しています。これからも、もっともっと世界中のマンガ・アニメファンの方に嬉しんでいただけるよう、進歩し続けます!多分ファンの方は色んなことをすでにご存知だと思いますけれども、新しい発見もたくさんある店だと思います。ぜひいらしていただきたいです」