Aaron Fotheringham's record attempts for Guinness World Records Day 2018

アーロン”ウィールズ"フォザリンガムを止められる者はいない……。

アメリカ、カリフォルニアのテハチャピにあるランプで、"モトクロの車いす版"とも言われるWCMXのプロアスリート、アーロンさんは、3つのギネス世界記録に挑戦しました。最後の挑戦で激しくクラッシュしたものの、全ての挑戦で記録を更新することに成功しました。

ネバダ州、ラスベガス出身のアーロンさんは、二分脊椎という症状で脚が動かせなくなり、8歳のころから車いすを使っています。それでも彼は、プロアスリートになる目標を諦めませんでした。

「子どものころ、プロスケーターかプロBMXライダーになりたいって夢みてたんだ。とにかくX Gamesが好きだった。二分脊椎を持って生まれた僕だけど、好きだった種目とは違った車輪を得ることができた。それを使って、夢をつかもうと試みたんだ。」

車いすでスケートパークに入った8歳のアーロンさん。楽しすぎて夢中になり、それを今でも続けているのだとか。

WCMXで好成績を残すなか、アーロンさんは「車いすでのバク転|First landed wheelchair backflip」(2008年に達成)、「車いすでの最も高いランプ・ジャンプ|Highest ramp jump by wheelchair」(2010年に達成、記録60 cm)、そして「サイドウィリーでバランスさせた最長タイム(手動車いす)|Longest duration balancing a side wheelie(manual wheelchair)」(2012年に達成、記録18.22秒)のギネス世界記録を保持しています。

Aaron Fotheringham half-pipe

ギネス世界記録の日に合わせた挑戦で、アーロンさんがまず挑戦した記録は「車いすでの最も高いクォーターパイプ・ドロップイン|Tallest quarter pipe drop-in on a wheelchair」。記録を達成するには8.23 m を越えなければいけません。かなり難しい挑戦にも関わらず、アーロンさんは1発目で8.40 m を記録し、ギネス世界記録を達成しました。

「結構怖かったけど、今日のいいウォームアップになったよ。パイプの上まであがった時に、世界の頂点にいたような気分になれた。でもあのエッジから見下ろすと、一番下まで落ちちゃうんじゃないかって怖くなっちゃうんだよね。」

残った記録挑戦は「車いすでの最も長いランプジャンプの飛距離|Farthest wheelchair ramp jump」と「車いすでの最も高いハンドプラント|Highest wheelchair hand plant」の2つ。記録更新には、それぞれ15.24 m と8.23 m の数値を超える必要がありました。アーロンさんは、ランプジャンプをしてからその勢いを使ってそのままハンドプラントを試みること戦略をたてました。

Aaron Fotheringham longest jump

挑戦1回目。ジャンプは記録更新できたものの、ハンドプラントには失敗。2つのタイトルの同時獲得を狙うアーロンさんは、もう一度挑戦しました。2度目はジャンプで21.35 m、ハンドプラントでは 8.40 m を記録し、2つのタイトルを更新することができました。

Aaron Fotheringham record

ここ1週間、記録挑戦があるんだ、成功すると良いな、ってずっと思っていたので、今日はまだ夢のようです。これ以上の結果は無かったと思います。子どもから大人までがあこがれてくれる存在になれているのは嬉しいし、車いすはただの医療用具じゃなくて、成功につなげてくれるものなんだって事を見せることができたのはすごく良かった。」ーアーロン・フォザリンガムさん

11月8日は『ギネス世界記録の日』。#GWRDay で検索して、世界中で行われている記録をチェックしてみましょう!