

レモンがたくさんあるときに、何をすればいいのか。王立化学大学の答えは「電池をつくろう」でした。
2021年10月15日、彼らは2,923個のレモンを使用して2,307.8ボルトの電気をつくり、ギネス世界記録「フルーツ電池で発電した最大ボルテージ|highest voltage from a fruit battery」を達成しました。
王立化学大学は多くの科学者たちをつなげる国際的な団体で、化学の進歩を認識し称えています。
記録挑戦はイギリス、マンチェスターで行われ、エネルギーの貯蓄の重要性と、ゼロカーボンのために新たな革新が必要であることを訴えました。そしてこの挑戦はSky Newsによって放送されました。
バッテリーのエキスパートであるSaiful Islam教授と、テレビ番組のプレゼンターのFran Scottさんは、レモンに切り目を入れ、片端に亜鉛、もう片端に銅のシートをはさみました。
レモン汁が電解質の役割を果たし、亜鉛と銅のシートは電極となります。 そして亜鉛から銅にイオンが流れるようになります。
記録を達成するために、レモンは棚に並べられ、それらはボルトメーターにつなげられ、正確な電圧を計測しました。
結果、2,308.8ボルトが計測され、前記録の1,521ボルトを大幅に更新することに成功しました。
さらに、完成したレモン電池を使い、ゴーカート・レースを始めるためのパイロテクニクス装置を作動させました。
カーボンエネルギーを削減し、地球温暖化問題に立ち向かうことは重要な課題で、電池は重要なカギを握っています。王立化学大学の調査によると、イギリスの若者の81%は、地球温暖化を学校で教わるべきだと考えていて、74%は対策を模索していると答えているそう。
記録挑戦後、レモンは食品廃棄物をエネルギーに代える企業 Refood が処理をし、つくられたエネルギーはイギリス国内のガス・グリッドに供給されました。また、残った液体は地域の農業などで使われる生物肥料となりました。