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ボディービルダーが、チャリティのために11トン以上の車両を引っぱり、ギネス世界記録に認定されました。

「100フィートの距離をけん引した車両の最大重量(女性)|Heaviest vehicle pulled over 100 ft – female 」の記録保持者となったのは、オーストラリアのナーディア・スタイルズさん。2013年にカナダのリア・グリマニスさんが達成した前記録8,083.02 kg よりおよそ3トンほど重い重量で達成しました。

ナーディアさんは以前から体を動かすのが好きで、過去にはファンランやハーフマラソンに参加していました。しかしランニングでいくつかのけがをしてからは、仲間のアドバイスを受け、ウェイトトレーニングを初め、ボディービルディングの大会に出場するようになりました。

そんな彼女がギネス世界記録挑戦に意欲を持ったのは、パーソナルトレーナーのデレック・ボイヤーさんとの出会いでした。デレックさんは今まで「1分間でのベンチプレスの最多数|Most bench presses of a person in one minute」「車を10回回転させた最速タイム|Fastest time to roll a car 10 times」、「500 kg のウェイトを肩でおさえた最長時間|Longest duration holding a 500 kg weight with shoulders」、そして「100フィートの距離をけん引した車両の最大重量(男性)|Heaviest vehicle pulled over 100 ft - male」など、様々なギネス世界記録タイトルを更新してきた人物でした。

「彼と話して、どんな記録があるのかとか、そこに彼がどれだけの情熱を注いでいるかが分かりました。すっかり感化されて自分もトラックを引っぱりたいと思ったんです。完璧なトレーナーも見つかった事ですし。」と、ナーディアさんは振り返りました。

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記録挑戦のために行ったトレーニングは、ナーディアさんが今までやってきたなかで最も過酷なものでした。「駐車場で重さ480-500 kgのウェイトがついたそりをヒップに付けて引っぱっていました」


挑戦前はかなり緊張したと言うナーディアさん。しかし集まった観客のおかげで、見事記録を達成する事ができたと振り返りました。

Nardia-after-finishing-the-attempt

ファンドレイジングの一環として行ったナーディアさんの挑戦。集まった資金3,500ドルは、男性による女性・少女に対する暴力を止めるために活動しているWhite Ribbon Foundationと、暴力を受けているな子どもなどに対するチャリティ団体Barnados Australiaに寄付しました。

「私は自分を守る事ができない人たちを守る事に強い想いを持っています。そして、女性に少しでも力を与え、女性同士が支えられるような事ができればと思っています。最も親しい友人が2人もDVそして幼少期の虐待にあっているから、人事とは思えないんです。オーストラリアでは今年、61人の女性が男性によって殺害され、平均すると毎週1人の女性が、パートナーや元パートナーによって殺害されています。このような実態をより多くの人々に知ってもらう事は、被害を受けている人たちが声を上げて、身の回りの人も通報してくれるようになるはずです」

Photo credit: Nardia Styles' Instagram

Gold Coast Isuzuで行われた挑戦の後、ナーディアさんは達成後の感想を語りました。

自分の人生において、しかも42歳でこのような事ができて誇りに思います。そしてこの機会を得る事ができた事、多くの人に支えてもらえた事に感謝したいです。

記録を達成したばかりのナーディアさんですが、すでに次の挑戦を考えているのだとか。その時は力持ちの姉妹も参加するかもしれないそうです!