ニューサウスウェールズにある「ジャンバレーアクションパーク」には、巨大なシドニージョウゴグモがいます。しかもこの蜘蛛、世界最大の称号を誇っている蜘蛛です。

高さ19.7mにもなる巨大な蜘蛛の像

ニューサウスウェールズにある「ジャンバレーアクションパーク」には、巨大なシドニージョウゴグモがいます。しかもこの蜘蛛、世界最大の称号を誇っている蜘蛛です。

実は「最大」といっても「像としての最大」で、この度、ギネス世界記録として認定されることになったその記録タイトルは『最大の蜘蛛の像(Largest Spider Sculpture)』というものでした。

世界一のサイズを測定されたこの像の高さは、なんと19.7メートル、鉄とファイバーとコンクリート製でつくられたこの蜘蛛は、製造年月だけで1ヶ年が要されたといいます。 この巨大な像の建造は、当テーマパークにあるウォータースライダーの一部として設計されたもので、このウォータースライダー自体はさらに巨大で、この蜘蛛の420倍にも及ぶ設計物となります。
 
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この巨大蜘蛛像の詳細をさらに説明しますと、幅 22.2m、縦 15m、マレーシアで製作されたものを運搬し設置した、ということになります。この蜘蛛が持つ牙は3.5 m の長さ、全重量は7.5トン、さらに建造物を支えるコンクリートには、52.8トンもの素材が用いられたという、超巨大なオブジェ。
 
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「ジャンバレーアクションパーク」のグラフィック
 
このアトラクションがオープンしたのは2012年12月のことで、その敷地内にこの目玉となる巨大蜘蛛が増設開始されたのは、2014年2月、竣工となったのは2015年2月のことでした。そして2015年7月27日、公式認定員が確認したことによりギネス世界記録への認定という栄誉に輝くことになるわけですね。
 
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地域を象徴する恐ろしい蜘蛛、シドニーショウゴグモ

この蜘蛛の立像のデザインとして、「メスのシドニージョウゴグモ」が採用されたのは、当然の成り行きでした。なぜなら、この蜘蛛は、このテーマパークがあるオーストラリアのサウスウェールズに生息する蜘蛛で、オスよりもおメスの方がずっと大きい蜘蛛だからです。この種は、一噛みするだけでいけにえを死にいたらしむる蜘蛛として知られています。巣にひっかっかってしまったら、その運命から逃れるのは極めて難しいのです。そんな凶暴な蜘蛛をかたどった立像は、「極めて恐ろしい姿でウォータースライダーで遊ぶ市民たちを狙っている」というわけです。
 
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ちなみに、この記録を以前保持していたのは、フランス人アーティストであるLouise Bourgeois氏が製作した 『Maman (1999)』 という9.7mの高さ、10.2mの幅のオブジェ作品で、テートモダンギャラリーに所蔵されているものでした。