今年の 5月5 日、シンコ・デ・マヨの祝祭が 154回目を迎えました。このシンコ・デ・マヨとは耳慣れない言葉ですが、スペイン語で 5月5 日を意味し、 1862年5 月5日にメキシコ軍がプエブラの会戦でフランス軍を破った記念の日です。
 
当事国のメキシコでは比較的マイナーな祝祭であるものの、アメリカのメキシコ系アメリカ人が多く住む地域では、この日をメキシコ文化と遺産を讃える日として大いにシンコ・デ・マヨの祝祭が盛り上がりを見せています。
 
われわれギネスワールドレコーズもメキシコ文化を讃えるべく、この機会に数あるデータベースの中からメキシコ関連の記録をご紹介したいと思います。

Largest taco|最大のタコス

2003年3 月、同国バハ・カリフォルニア州のメヒカリという都市で、小麦粉を原料とする世界最大のタコスが作られました。その重さ、なんと 750kg! 
このタコスは、メヒカリ市の市制 100周年を祝うために用意されたものでした。
実際に測ってみたところ、長さ 10.95m、横幅86cm のタコスで、材料の構成はグリルステーキ 536.4kg、タコス生地84.82kg、玉ネギ 81.2kg、コリアンダー48.25kg
ステーキを焼くのに 8台のグリルを使用し、作る工程には約 80人のスタッフが関わりました。 6時間かけて、スーパーサイズタコスができあがったのです。
 

Largest glass of margarita |グラスに入った最大のマルガリータ

2011年10 月14日、メキシコにほど近いラスベガスのテーマレストラン、 Margaritavilleグラスに入った最大のマルガリータという記録が打ち立てられました。
 
Largest glass of margarita
 
マルガリータというのはテキーラを使ったメキシコで定番のカクテルのことですが、グラスにはなんと 32,176リットルが注がれており、お酒好きにはたまらなかったようです。グラスタンクのサイズは高さ 5.2m、直径3 mで、タンクの中に入っている具体的なものは、ゴールドテキーラ 8,081.66リットルマルガリータミックス 8,638.99リットルキュラソー2,759.68リットルレモン×マルガリータミックス 12,870.4リットルで、この世界最大のマルガリータは「 Lucky Rita」と名付けられました。
 
なぜこのような巨大なマルゲリータを用意したかというと、ラスベガスにあるフラミンゴホテルに新しくオープンする Margaritavilleカジノのグランドオープンを祝すためであり、最終的にはこの飲み物の製作に 300時間総勢60 人もの人手を要しました。
 

Most mariachis performing simultaneously|同時に催された最大のマリアッチパフォーマンス

 
マリアッチとはメキシコ音楽の小編成の楽団のことです。 2013年9 月5日、同国グアダラハラで開催された「第 20回国際マリアッチとチャレリア大会」では、各国からマリアッチのグループが集まりました。なかでも地元 Guadalajara Chamber of Commerce, Services and Tourismのグループは総勢 700名から構成され、最大のマリアッチパフォーマンスを披露して、ギネス世界記録に認定されました。

 

Largest piñata|最大のピニャータ

 
ピニャータとは、メキシコ発のお菓子やおもちゃを詰めた夢のようなくす玉人形のことです。この最大のピニャータは写真の通り、 M&M’sのキャラクターで、高さ 14.32m頭のてっぺんまで20.9m、横幅 11.5mというもの。2011年 8月4 日、 M&MS®のプレッツェルチョコレートキャンディー生誕 1周年を記念し、ニューヨークの 69th Regiment Armoryという会場にてこの記録が打ち立てられました。
 
Largest piñata
 

Largest burrito|最大のブリトー

はたまた美味しそうな記録です。 2010年11 月3日バハ・カリフォルニア・スル州のラパスで、 CANIRAC(全国レストラン・調理食品産業会議所)最大のブリトーに挑みました。重さ 5,799.44kgのブリトーというとよだれがおちてしまいそうです。
 
そのブリトーですが、トルティーヤ(メキシコのトウモロコシ粉)を 2トン長さにして2.4kmを材料として使用しました。他のトッピングとして、魚、玉ネギ、チリビーンズなどバハ・カリフォルニア・スル州では定番のメニューを詰め込みました。ギネス世界記録となったこの最大のブリトー作りには、レストラン 54店舗とボランティア3,000名が参加しました。
 
生地となるトルティーヤを丸く成形する器具は Blas Avila社のものですが、2.4kmにのぼるトルティーヤ生地を成形するのに 9時間30 分費やしたのは驚きに値しますね。

Largest serving of roast pork(ふるまわれた最大のローストポーク)

 2016年5 月6日、同国ユカタン州・メリダの Fundacion Produce Yucatan,A.C.によって6,625.15kg に及ぶ最大のローストポークがふるまわれました。
 
Largest serving of roast pork
 
47台のオーブンを使用し、ユカタン地方伝統のコチニータ・ピビルがふるまわれたのですが、このコチニータ・ピビルはレッドオニオン、ハバネロソースのようなもので豚肉を味付けし、トルティーヤパテとともに蒸し焼きにしたものです。 50mという長いお皿でこの料理は用意されました。
 
この料理は一般の人々にふるまわれたのですが、準備や料理や給仕を務めたのは Universidad Tecnologica del Ponienteの学生さん 250名です。美味しい記録は皆を幸せにしますね。