数あるギネス世界記録のなかにおいて、「爪の長さを競う記録」は、熾烈な争いを繰り広げてきた。世界の人がどうしてこうも爪の長さを競い合おうとするのか? その心は、挑戦者本人にしか分からないことなのですが、ここでは、「どんな爪の長さ」を「どんな爪の記録」として競い合ってきたのか、4つの世界記録から見てみることにしましょう。
史上これまで両手の爪の長さをはかって世界一長い爪の男性
- 記録名:Longest fingernails (male) - ever|史上最も長い爪(両手/男性)
- 記録:985 cm
- 記録達成:2009年5月30日
- 記録保持者:Melvin Boothe (USA) |メルヴィン・ブース(アメリカ)
この方、両手の爪の長さをあわせて、約10mにも達するのではないか? という長さを伸ばし続けたアメリカ人男性でした。夢の爪世界一に立ったのは2009年5月のこと、残念なことにこの半年後、2009年12月に、この世を去ることになってしまったのでした。それでも、ひとつ世界一の証を手にして天国にいけるという意味では、素敵な人生だったのかもしれませんね。
史上これまで片手の爪の長さをはかって世界一長い爪の男性
- 記録名:Longest Fingernails On a Single Hand - Ever |史上最も長い爪(片手)
- 記録:909.6 cm (358.1 in)
- 記録達成:2014年11月17日
- 記録保持者:Shridhar Chillal (India) |スリドハー・チラル(インド)
史上これまで両手の爪の長さをはかって世界一長い爪の女性
- 記録名:Longest fingernails on a pair of hands (female) - ever|最も長い爪(両手/女性)
- 記録: 865 cm
- 記録達成: 2008年2月23日
- 記録保持者:Lee Redmond (USA)|リー・レイモンド (アメリカ)
彼女がその美しい爪を伸ばしはじめたのは、1979年です。彼女の場合は、とても特殊で、その爪にマニキュアを綺麗に塗っていたのですね。記録を達成したのは、2008年2月のことでした。しかし、とても悲しい事故が彼女を襲いました。それは、交通事故です。彼女は、この事故によって、この自慢の爪を失ってしまうことになってしまったのです。
両手の爪の長さをはかって世界一長い爪の女性
- 記録名:Longest fingernails on a pair of hands (female) |最も長い爪(両手/女性)
- 記録:362.5cm (左) /368.9 cm (右)
- 記録達成:2013年9月16日
- 記録保持者:Chris "The Dutchess" Walton (USA)|クリス・ダッチス・ウォルトン(アメリカ)
1990年から、この記録が達成された2013年までの間は、一切、爪を切ったことがなく、その長さは、両手とも3mオーバーに達しています。
まとめ|世界一長い爪について
「世界には、どうして爪を何十年もかけて伸ばす人がいるのだろうか?」 多くの人が、そんなことを考えたことはあるのではないでしょうか。でも、彼らの人生に触れてみたときに思うことは、彼らにとっての「爪」というのは、「誇り」そのものだったのだなあということです。
「たかが爪、されど爪」。これは、多くのギネス世界記録の記録にあてはまること「言葉」だと思うのですが、他人がどう言おうと、自分にとっての大切なこと、大切なものをどこまでも磨く、世界一に達するまで磨く。その先に開けている地平は、きっと世界一になったことのある人にしかわからない心象風景があるのでしょうね。
チラルさんが爪を伸ばしたキッカケが、自身のうちに「忍耐」を育むためだったというのには、本当に驚かされますね。 [ 編集部 スズ ]